電磁弁、エアオペ弁、メカニカルバルブについて見ていきます。
まずは2ポート電磁弁について見ていきます。
1.電磁弁
2ポート電磁弁には図1.1の左側に示すイメージの通り、流体の出入り口が計2つあるタイプのもので、電磁力によって弁体を駆動させて流路を開閉するタイプのものです。
記号であらわすと図1右側の通りです。この記号の持つ意味を詳しく見ていきます。
図1.2に示すように左右端の記号は駆動源、真ん中の2つはバルブの状態を表します。この場合、状態①で流路が開放されて、状態②で閉止されます。
バルブの状態について詳しくは「電磁弁とエアシリンダー②電磁弁」をご覧ください。
ここでは駆動源について見ていきます。
①電磁力
図1.3に太字で表した左側の記号。これはソレノイドを表します。ソレノイドは電気信号を受けて電磁力を発生させてバルブを駆動させます。
②ばね力
図1.3に太字で表した右側の記号。これはばねを表します。バルブに他の力が作用していないとき、ばね力によりばね側の状態に移動します。
図1.3の場合は電磁弁に電気信号を与えると状態①に、電気信号を切るとばね力により状態②になります。
図1.4示すように、両側に電磁弁を使ったダブルソレノイドタイプを使った場合は次のような動きになります。
左側の電磁弁に電気信号を与えると、状態①になります。このとき電気信号を切ると、状態①が保持されます。さらにこの(状態①、電気信号が両方オフの)状態から右側の電磁弁に電気信号を与えるとバルブは状態②に移動します。さらに電気信号を切ると、状態②が保持されます。なお、ダブルソレノイド両方に電気信号を与えると故障の原因になります。
③パイロット式
パイロット式は図1.5に示すように、駆動源に2つの記号が組み合わさっています。これは図1.6に示す通り、外側が電磁弁、内側がエアオペ弁を表しています。
エアオペ弁とは、圧縮空気(エア)の力で駆動するタイプの弁です。エアオペ弁に送る圧縮空気の切り替えを電磁弁で行います。
パイロット式の動作について、詳しい解説は「電磁弁とエアシリンダー②電磁弁」をご覧ください。
2.エアオペ弁
先に見たパイロット式はあくまで電磁弁の種類ですが、電磁弁ではなくエアオペ弁単体のものも当然あります。記号は図2.1にはダブルタイプを示します。左側に圧縮空気を送るとバルブの状態は①になります。圧縮空気を切ると状態①が保持されます。さらに右側に圧縮空気を送ると状態②に変わります。
シングルタイプもあり、その動きは電磁弁で見た動きと同様になります。
3.メカニカルバルブ
図3.1はsmcさんのHPから引用させていただきます。
左上の2つはいわゆるセレクタスイッチ。(一番左はキー付き)右上2つは押しボタン。下にはローラプランジャやローラレバー、直動レバーが並んでいます。例えばセレクタスイッチを切り替えることでバルブの状態を変えるものになります。
押しボタン、セレクタスイッチ、ローラレバーの記号を図3.2に示します。
エアオペ弁とメカニカルバルブを使うことで空圧制御回路を組むことができます。電気を使わずに自動化ができます。
参考記事「電気を使わずFAしよう。」
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