解説:H.sin氏(機械部門)
令和4年
Ⅲ-27
一様流中に水平に置かれた平板上の強制対流層流熱伝達について考える。平板の平均熱伝達率は,流れ方向の板長さが4倍になるとア倍に,流速が4倍になるとイ倍になる。
ア イ
①0.5 2
②0.5 1.4
③1.4 1.4
④2 2
⑤4 2
解説
[解くために必要な知識]
強制対流においては、流れが層流になるか乱流になるかはレイノルズ数で決まる。
レイノルズ数Reは
Re=UL/ν
U:代表速度
L:代表長さ
ν:動粘性係数
ヌッセルト数
Nu=αL/λ
α:熱伝達率
L:代表長さ
λ:熱伝導率
また、層流におけるヌッセルト数はレイノルズ数とプラントル数より
Nu=0.644×Re1/2×Pr1/3
プラントル数は
Pr=ν/α
と表すことができる。
では問題を解いていきます。
Nu=0.644×Re1/2×Pr1/3
にReを代入する
Nu=0.644×(UL/ν)1/2×Pr1/3=αL/λ
α=(0.644×Pr1/3/ν×λ)×(U/L)1/2
板長さが4倍になると
(0.644×Pr1/3/ν×λ)×(U/4L)1/2 =(0.644×Pr1/3/ν×λ)×1/2(U/L)1/2
αは0.5倍になる(ア)
流速が4倍になると
α=(0.644×Pr1/3/ν×λ)×(4U/L)1/2=(0.644×Pr1/3/ν×λ)×2(U/L)1/2
2倍になる。(イ)
よって回答は①となります。
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