解説:H.sin氏(機械部門)
令和4年
Ⅲ-12
下図に示す抵抗RとコンデンサCを有するRC回路において,入力電圧eiと出力電圧eoに関する伝達関数として,適切なものはどれか。
(ア)
①1/(1+CRs)
②1/(1-CRs)
③CRs/(s+CRs)
④CRs/(1+CRs)
⑤CRs/(1-CRs)
解説
[解くために必要な知識]
RCLの各回路方程式は以下で表すことができる
v=iR
i=Cdv/dt
(i=dq/dt)
v=Ldi/dt
(v=dφ/dt)
回路の伝達関数G(s)は以下の式で与えられる。
G(s)=vout/vin
伝達関数はラプラス変換を用いる。
では問題を解いてみましょう。
コンデンサの前後の電位差がeoとなります。
dq/dt=i=Cdv/dtより
q(t)=∫i(t)dt=Cv (積分範囲:0~t)
v(t)=1/C∫i(t)dt =eo
次に抵抗に流れる電流を想定します。
抵抗、コンデンサに流れる電流は直流のため、どちらも同じiが流れます。
抵抗による電圧降下はei-eoとなるため
i(t)=(ei-eo)/R
ラプラス変換すると
Eout=1/Cs I(t)
I(t)=(Ein-Eout)/R
Eout=1/Cs (Ein-Eout)/R
(1+1/sRC)Eout=1/sRC Ein
整理すると
Eout/Ein=1/(sRC+1)
よって回答は①となる。
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