令和3年
Ⅲ-17
Ⅲ-17
図に示すように、滑らかな床上に質量mの物体があり、角度αでばねを介して壁に取り付けられている。ばね定数をkとし、物体が微小並進運動するときの固有角振動数として、適切なものはどれか。
解答
①
[解くために必要な知識]
質量mとばねkを持つ系の直線運動方程式は次の通りです。
md2x/dt2+kx=0
固有角振動数 ωn=√(k/m)
固有周期 τ=2π/ωn
固有振動数 f=1/τ=ωn/2π
固有角振動数について補足します。md2x/dt2+kx=0⇒d2x/dt2=-k/m・x=-ωn2x
*これらは覚えておきましょう。
では問題を解いていきます。
質量mに作用する力
F1=ma=md2x/dt2 ・・・(1)
ばねkに作用する力
図17.1に示すように、x方向に質量mがx移動したときのばねの伸びをXとします。このときX=xcosαとなります。
よってばねの復元力F=k・xcosα
このばねの水平分力FxはF・cosαであり、
Fx=k・xcosα・cosα=kxcos2α
となります。
この式と(1)式とで運動方程式が成り立ちます。すなわち、
md2x/dt2+kxcos2α=0
d2x/dt2=-k/m・xcos2α
よって固有角振動数ωn=√(k/m)・cosα //
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