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技術士一次試験 専門科目 機械部門 R2 Ⅲ-6

令和2年

Ⅲ-6

図に示すように、片持ち梁に等分布荷重wを作用させている。自由端におけるたわみとして、最も適切なものはどれか。ただし、はりの曲げ剛性をEIとする。

解答

 

解説

[解くために必要な知識と周辺知識]

◆片持ち梁

 ◆等分布荷重wを受ける。

  ・反力   R=wL

・せん断力 F=-wx 

x=0が自由端でせん断力が発生しない。x=Lが固定端でせんだん力は最大となる。)

・曲げモーメント M=-wx2/2 (x=L固定端で最大値、-wL2/2となる。)

・たわみ y=wL4/8EI (x=0自由端で最大たわみをとる。)

 

 ◆自由端に集中荷重Pを受ける。

  ・反力   R=P

・せん断力 F=-P 

(梁全長に渡って一定のせん断力-Pが発生している。)

・曲げモーメント M=-Px (x=L固定端で最大値、-Pxとなる。)

・たわみ y=wL3/3EI (x=0、自由端で最大たわみをとる。)

 


◆両端支持梁

 ◆等分布荷重wを受ける。

  ・反力   R1=R2=wL/2

・せん断力 F=w(L-2x)/2

x=0もしくはLで最大値、wL/2-wl/2をとる。)

・曲げモーメント M=wx(L-x)/2 (x=1/2で最大値、wL2/8となる。)

・たわみ y=5wL4/384EI (x=1/2で最大たわみをとる。)

 

 ◆自由端に集中荷重Pを受ける。

  ・反力   R1=PL2/L 、 R2=PL1/L

・せん断力

 F1=-PL2/L (0xL1

 F2=-PL1/L (L1xL

・曲げモーメント

 M=PxL2/L (0xL1

  M=PxL1/L (L1xL

  Mmax=WL1L2/Lx=L1

また、L1=L2=1/2Lのとき、

  Mmax=PL/4 となる。

・たわみ *L1=L2=1/2Lのとき梁の中心1/2Lで生じる最大たわみ

 y=wL3/48EI

 

 

*以上は全てを覚えることが理想ですが、いきなりすべて覚えるのは難しいと思います。繰り返し過去問を解く中で少しづつ覚えていくのがいいと思います。

問題は等分布荷重をうける片持ち梁ですので、自由端におけるたわみは次の通りです。

y=wL4/8EI //

 

[別解]

たわみ基本式

d2y/dx2=-M/EI

 

曲げモーメントM

M=-wx2/2

 

たわみ基本式に代入。

d2y/dx2=wx2/2EI

 

積分する。

dy/dx=1/EI(wx3/6+C)

Cは積分定数

 

x=L(固定端)において、dy/dx=0(たわみ角ゼロ)

よって C=-wL3/6

dy/dx=w/6EI(x3-L3)

 

積分する。

y=w/EI(1/24x4-1/6L3x+C1)

C1は積分定数

 

x=L(固定端)においてy=0(たわみゼロ)

 

C1=wL4/8

 

y=w(x4-4L3x+3L4)/24EI

x=0において、

 

y=wL4/8EI //