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技術士一次試験 専門科目 機械部門 R1 Ⅲ-32

令和1年

Ⅲ-32

あるジェットエンジンが稼働している。断面積0.9m2のエンジン入口部から平均流速50m/sで空気が流入し、断面積0.4m2のエンジン出口部から燃焼ガスが流出している。エンジンに供給される燃料の質量流量は流入空気量の2%である。エンジン出口部における燃焼ガスの平均流速として最も近い値はどれか。ただし、空気と燃焼ガスの密度を、それぞれ1.2kg/m30.6kg/m3とする。

 

① 115m/s  ② 138m/s  ③ 230m/s

④ 270m/s  ⑤ 340m/s

 

解答

 

解説

[解答に必要な知識]

圧縮性流体の連続の式

 ρQ=ρAV=一定

 

Q:流量

A:流路断面積

V:流速

 

 

では問題を解いていきます。

図32.1 エンジン入口出口の状態
図32.1 エンジン入口出口の状態

32.1に示すように入口における流速をV1、密度をρ1、断面積をA1、出口における入口における流速をV2、密度をρ2、断面積をA2します。

また、燃料2%が加わった時点での流量をQ1とします。

 

まず入り口での流量を求めます。

 Q1=A1×V1=50×0.9=45 m3/s

 

これに対し、2%の燃料が供給されるため燃料が加わった時点での流量は次の通りです。

 

 Q1’=Q1×1.02=45×1.02=45.9 m3/s

 

連続の式から

 ρ1Q1’=ρ2Q2

 Q2=ρ1/ρ2Q1

 Q2=1.2/0.645.9=91.8 m3/s

よって、

 

 V2=Q2/A2=91.8/0.4=229.5 m/s    //