はじめに
技術士1次試験、専門科目(機械)の問題を過去10年にさかのぼって出題分野を見てみます。
材料力学、機械力学、制御、熱工学、流体工学、その他に分けて見てみると、10年さかのぼってみてもその出題割合はほとんど変化がないことがわかります。
材料力学はほぼ毎年10問
機械力学はほぼ毎年8問
制御工学はほぼ毎年4問
熱工学は6~7問
流体工学は6~7問
2016年、2017年、2018年の3年間にその他に分けられる分野の出題があります。これは加工に関する問題などです。
そもそも専門科目は35問出題されてそこから25問を解答。正答率6割で合格と言われていますので、15問正解すれば合格圏内と言えます。
15/35の割合で正答すれば合格圏内です。
個別に見ていきます。
材料力学
はりに関する問題が22.5%、応力・ひずみ(ひずみエネルギー含む)に関連する問題がおよそ17.5%となっておりこの2分野で4割ほどの出題数となっています。
その他、軸・熱応力・トラス・座屈・平面応力・円筒内圧これらの分野からほぼ毎年1問出題されています。
はりの問題、応力・ひずみの問題は確実に抑えつつ軸や熱、座屈などの分野から得意(確実に得点が見込める)分野を見極めていきましょう。
制御工学
伝達関数に関する問題が50%となっています。また、ラプラス変換に関する問題が25%となっています。
具体的には伝達関数に関する問題が2問、ラプラス変換に関する問題が1問、残り1問は用語に関する問題や安定判別に関する問題になっています。
伝達関数とラプラス変換は確実に抑えておきましょう。
機械力学
ばねと質量を備える系の振動に関する問題が30%超と最多出題となっています。
直線・回転の運動に関する問題が次いで多く出題されています。
運動と運動エネルギーの問題を分けて考えた場合、運動の問題が機械力学全体の20%弱、運動エネルギーの問題が12%強となっています。
他には減衰系(ダンパ)の自由振動、はりの振動についても毎年1問ほどは出ています(12%強)。
多自由度や強制振動は2年に1度程度の割合で出題されています。
熱工学
熱力学の法則、第一基本式・第二基本式、エネルギ保存則など熱工学の基本法則に関連する出題が27%程度あります。
毎年2問の出題がある程度の頻度です。
実は伝熱に関する問題が最多で40%ほど出ています。特に熱通過に関しては確実に抑えておきたいです。
他には、熱サイクル、燃焼、理想気体に関する問題がほぼ毎年1問の出題があります。
流体工学
ベルヌーイの式と連続の式を用いる問題が23%と多く出題されています。
曲がり管やペルトン水車など運動量に関する問題が23%程と同程度に多く出ています。
他にはファンやコンプレッサなどの流体機械に関する問題、境界流れに関する問題が毎年のように出題されています。
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