◆設備の可動パターン1、残業ゼロ・設備停止ゼロ
◆稼働率・可動率を計算する際の、理想状態です。言い換えれば机上の空論。
◆残業も設備停止もない場合の稼働率・可動率計算
パターン1
パターン1を文章で書き起こすと次のようになります。
8時00分 から 8時30分 までは 朝礼の時間
8時30分 から 9時30分 までは 始業点検と調整の時間
9時30分 から 12時00分 までは 稼働時間
12時00分 から 13時00分 までは 休憩時間
13時00分 から 16時30分 までは 稼働時間
16時30分 から 17時00分 までは 就業点検と終礼の時間
パターン1で実際に稼働していた時間(=生産活動を行っていた時間)はA=6時間であることが分かります。
所定可動時間は、Y(X-K)=6時間
また可動時間は、Z(W-K)=6時間となります。
よって稼働率と可動率は次のようになります。
稼働率=A/Y=100%
可動率=A/Z=100%
パターン1の条件は、停止のない理想状態で残業時間もゼロですのでともに100%となるのは当然の結果です。
なお、この時の生産量は稼働時間×サイクルタイムで計算できます。
生産量=6(時間)×3600(秒)/30(秒/個)=720(個)
稼働時間に何らかの停止時間が含まれてしまっている場合、生産量の計算結果は実績数量と合いません。
実績と合わない場合は停止時間を正確にカウントできる設備に改善する必要があります。
パターン1 逆算
1日当たり工程1の生産量が720(個)だった場合の稼働率を計算してみます。
稼働率=生産数量/生産能力=720/720=100% となります。
サイクルタイム30秒/個から稼働時間Aを計算してみると次の通りになります。
A=720(個)×30÷3600秒=6(時間)
自責B・他責1C・他責2Dの停止が無かった場合、定時時間内で完了しているため設備が動くべき時間、可動時間Zは次の通りになります。
Z=A+B+C+D=6+0+0+0(=W-K=9-3)=6(時間)
よって「パターン1理想状態で残業ゼロ」の場合、稼働率と可動率は次の通りになります。
稼働率=A/Y=100%
可動率=A/Z=100%
生産能力と同等の720(個)生産した日に残業が発生していた場合、何らかの理由で停止が発生しています。
実体と合わない場合は停止時間を正確にカウントできる設備に改善する必要があります。
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